深夜の飛行機に乗るために、ハノイのノイバイ空港に到着。冷房が効いておらず、暑かったのを覚えている。ベトナムは湿度が高い。この時期は常に70%以上あり、空気の汚さも相俟って心地良いと感じることは無かった。列に並んで待っていると、どこからともなく並んでいる人の列を掻き分けて何も無かったかのようにチェックインしてしまう人間がいる。堪りかねた他の乗客がスタッフに文句を言っている。秩序の無い国である。中国に行ったときも似たような経験をした。遠慮していては成長に乗っかれないのである。それがこの国の今ある姿だ。日本もそういう時代があったが、今はそのインフラに乗っかってラクをしているせいか、主張するということを忘れた。いつかインフラを丸ごと交換する時が来る。その時の日本人は相当な苦労をするだろう。しかし、その苦労が国力になる。
戦後築き上げてきた技術というものは幸いなことに素晴らしいものであった。中国、韓国、東南アジア諸国が模するまでの水準の高さがあった。しかし今ではそうやって成長した国々が競争相手として参戦し、価格競争に巻き込んで闘っている。日本の自動車産業もGMやFordに闘いを挑んで成長してきた。昔から今の地位にあった訳ではない。国が生きるために必要だったのである。日本が中国を相手にするのは至難の業であろう。物を言わないことが美徳とされる日本の企業が、したたかな中国企業と闘うことで勝ち抜くのは難しいのではないだろうか。華僑と呼ばれる人たちが世界中に広がっているが、彼等もまたタフな時代を生き抜いた。
華僑の故郷は、中国広東省の大都市広州からバスで2時間のところに開平(Kai Ping)という都市があり、ここには華洋折衷の建物が数多く存在する。2007年に世界文化遺産に登録されたこれらの建築物を近いうちに訪れる予定であるが、これらは華僑が世界中で蓄えた財産を故郷に持ち帰り、またその欧米の豪華さを模倣したものである。彼等の血の滲むような努力があったことで、華洋折衷の文化が生まれたわけである。開平は多くの華僑の故郷であり、外に出て暮らす移民の数は、現在この開平に暮らす人口を超える。
日本でも漢字を勉強する時に、中国語読みをついでに教えておいてくれれば良いのにと勝手に思う。歴史から来る両者の関係を考えればそれは難しいことであろうが、より関係が大きくなることが考えられるから、それほど間違ったことでも無いだろう。中国語読みが分かれば、日本は中国との関係で大きなアドバンテージを得られるだろう。今は多少株価が低下したり、失業率が上がってきているが、アジアでのプレゼンスは上昇を続けており、巨大なマーケットであることには変わりは無い。
日本という国は、人口減少が始まり、明らかな後退を見せ始めた。中国の世界経済に占める割合というものは、今後も暫く拡大を続けるだろう。アメリカの政策次第では、ソヴィエト連邦以来の超大国という存在にも成り得るのかも知れない。これは政治的あるいは思想的な共産主義の拡大を示すものであり、自由主義を唄う人類にとっては良いこととは言えないかも知れない。しかし今の中国の発展は、市場経済を導入したことにあるのは明らかであり、経済から政治に資本主義による影響が及ぶことで改善されていくかも知れない。何れにせよ日本にとっては脅威であることは間違いない。しかしそれに対してどうすることも出来ないのが今の日本だろう。
2008年11月18日火曜日
Vietnum56~Hanoi 32~
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