プラド美術館で絵画鑑賞の後、午後は現地ツアーでマドリッド近郊のトレドに行く予定であったため、集合場所へ向かうこととした。不慣れなせいでどうしてもタクシーを使ってしまうのだが、やはりユーロ高の影響からかタクシーは高く感じる。中国などのアジアと同じような感覚でタクシーを使うと幾らあっても足りない。カードを使えるわけでもないので、通貨の交換の頻度も高くなる。幸いにも現在163円程度のユーロは私が旅行していた間は153円~158円程度とたかだか数%だが円高に振れていた。
ユーロ圏は決して景気は良い訳ではないのだろう。イギリスのみならずスペインもイタリアも不動産はバブルの状態が続いてきたわけである。わざわざ欧米のファンドが日本の不動産を買いに来るというのだから、自国の不動産は利回りの低下が著しいと考えるのが妥当である。国民はインフレーションに喘ぎ、一部の富裕層がますます豊かになるという構図はどこの国でも変わることはない。
日本と比較して政治的に成功した国が多いと言われるヨーロッパ、そしてインフレ懸念から金利を下げることが出来ないという状況が、歪んだ円安ユーロ高を継続させる。日本の個人投資家のFX残高もレバレッジを考慮に入れれば膨大な額になり、これがまた円を安くする。このまま是正されない状況が続けば、それが正当化されてしまうことはないのだろうかといった馬鹿げた不安を抱えつつ、一連のマーケットの混乱により日本円に対して暴落した新興国通貨への投資を検討し始める。
日本では有り得ないが、いわゆるロン毛のあんちゃんがタクシードライバーである。スペイン語しか通じないので、仕方なく地図を指差して伝える。タクシー料金にはチップは含まれないので、プラスアルファを考えなければならないし、大きな荷物があるときは1つにつき1ユーロを取るといったことは当然のように行われている。日本に帰ると相場も分かるし、タクシーが非常に安く感じる。海外で生活するのは、相場を知るまでは割高につく。投資もまた然りであろう。相場が分からなければ、割安なのか割高なのか判断出来ないであろうし、それは国によって違うのだから、海外に投資するファンドに何も考えずに投資するのはやはり危険なのだろう。
旅を通して思うのは、ヨーロッパは駅が非常に綺麗だということである。1つ1つの駅のデザインが洗練されている。大きい駅が少ないからなのだろうか。東京の場合には、大きい駅が沢山あるし、中ぐらいの駅も沢山ある。東京駅や新宿駅は大きすぎて、しかも街中にあることから、その概観を見るのは空中からでなければ難しい。人口が密集しすぎれば、やはり問題が生じる。通勤列車の混雑具合は半端ではない。心のゆとりに差が出ても仕方が無いのかも知れない。1人当たりGDPでも日本はユーロ圏の国の後塵を拝する形になっているが、かと言って日本人がこの為替で歪んだGDPを真に受けて凹んで萎縮する必要は全くないのだろうし、政治的に失敗した国というイメージを払拭し、必要とされるところで日本という国を示していくことが出来れば問題ない。まあそれが出来ずにここ何年もの間苦しんでいるという事実はあるが。
2008年4月19日土曜日
Spain&France7~プラドから~
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