2008年4月15日火曜日

Shanghai85~上海からの帰還~

急遽訪れることとなった上海旅行も終了である。アジアの一員として日本以外の都市を知ることには意味がある。そして日常を抜け出して、他国に行くことで適度のストレスを脳に与えることも、意味がある。上海は一部に関しては確かに素晴らしい発展を遂げている。しかしその選択と集中による都市の急激な発展によって置き去りにされたものが旅行中も垣間見られる。このような歪さを修正していくことは、今後の中国の発展において大きな課題である。単にGDPの成長だけでは人間にとって本当の意味での成長を成し遂げることは難しいであろう。経済学者の定義に従って国が発展すれば万事OKという訳でもなかろう。
現地まで行って実際に都市を見てくるのと、テレビや新聞報道などのニュースで表面を触れるのとでは全く意味が異なる。人間は忘れやすい生き物であり、新たな情報によって昨日見た新聞の記事などすぐに飛んでいってしまうのである。旅行に行けばその思い出を書き記すことにより、その時の記憶を鮮明に思い出すことが出来る。そしてその後日本人として何をすべきなのかということを考える時間を作ることが出来る。学習において予習復習が重要であるのと同様に、旅行に行く前に予備知識を頭に入れ、帰ってきてから旅行を振り返るという作業は旅行者にとっては必須であろう。
上海の空港も綺麗に整備されている。トイレなどを使用したが、こういった公共の場所に関しては十分綺麗である。お土産も空港には豊富に揃えてあり、敢えて街中で買う必要もないように感じる。ただ上海の物価は高く、それほどお買い得ということもないのと、街中でしか買えないというようなものに関しては、空港に来るまでに購入しておく必要があるのかも知れない。便利さを追求し続ければ、当然物価は上昇していく。日本の物価は10数年下落し続けているが、他国ではむしろ物価が激しい勢いで上昇し続けている。このような事実を、国内でドメスティックに暮らしている限りは認識することがなかなかないが、商品市場の高騰による影響がジワジワと日本の食卓にも影響を及ぼしているという。
日本は好景気と言われてきたが、賃金は上昇していないという。一部の産業では当然賃金も上昇していようが、全体に占める割合は微々たるもののようである。一方で日本の物価も低下の一途を辿ってきていたのだから、その一部が上昇を始めたからと言って、大きく騒ぎすぎなようにも感じる。コモディティの高騰のリスクをヘッジすべきではないのかという議論も盛んではあるが、景気後退期に見られるコモディティの上昇が長続きするとも思えず、なかなかインフレヘッジをするためのポジション作りに気が向かないというのが正直なところである。いずれ株式市場がもう一段の下落をし、歪んだ為替が是正されるときが来るのだろう。金利だけに目を向けてレバレッジを思いっきり効かせて為替のトレーディングをする日本人もその行動を少し改めるべきではないか。
アメリカという大国による支配が終焉を迎えようとしているのだろうか。これが長引くようであれば、世界のマーケットも厳しい環境が続く。上海市場は既に堪え切れない状態であるし、日本市場もファンダメンタルに比べれば安すぎると言われ続ける割りに、冴えない状態である。それでもそのようなマーケット環境で確実に資産を形成していく者もいる。市場は超長期で考えれば株式市場もゼロサムである(人類がいつかは滅ぶ以上は資本主義の永遠の発展など有り得ないという信仰)。不動産の値上がりを担保に借入をするという消費行動が、世界の好景気を支えていたということは、紛れも無い事実であり、それがどこまで波及していくのかは知る由もないが、上に振れる時間や幅が長かったのであれば、その反動もまた同様であるというのは自然の摂理であり、人間ごときが逆らうことが出来るようなものではないのである。

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